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イラン危機へ海自の派遣検討 / 政府のホルムズ海峡封鎖の対処案に物申す



ホルムズ海峡地図
本日2月16日の日経朝刊は、日本政府は核開発を巡って欧米諸国と対立するイランでの危機に備えて自衛隊による対処策の検討に入った。

原油輸送路となるホルムズ海峡の封鎖を想定し、民間船舶の護衛や機雷除去のための海上自衛隊派遣を視野に入れ、法制面の課題を詰める。現行法での対応だけでなく特別措置法などの制定も選択肢に入れると報じた。

恐らく防衛省特に海上自衛隊ではあらゆる事態を想定した派遣計画を検討中であるとは思うが、今回の問題は単なる無法国家による国際海峡の封鎖という問題ではない。

イスラエルとイラクの歴史的問題、過去の中東戦争、西側対中露の冷戦の再来等々、多くの重要な要素を検討して日本の国益に応じた対応をとらなければならない。

要するに、今回の危機に海自部隊を派遣することは、ペルシャ湾での機雷掃海、テロ特措法に基づくインド洋での給油活動、ソマリア沖の海賊対処等とは本質的に異なる派遣であり、戦闘行動を行うことを前提に法整備、支援体制を構築して臨まなければならないのは明白である。

海自の海外派遣については、当初は海上における警備行動の発令で派遣され、警察行動に準じた自衛官個々の武器使用であったが、各種派遣を通じて特措法、自衛隊法改正等により、上官の命令による武器使用、同僚や管理下にある人間を防護するための武器使用まで整備されたが、基本的にこれらは他国の軍艦の実力行使=武力行使とは異なる。

現在までの特別措置も全て警察権を行使するための武器使用の範疇であり、刑法第36条の正当防衛、37条の緊急避難の場合である。

このように軍隊の実力行使を「武器使用」と「武力行使」に区分して論じるのは日本だけである。

私は現役時代に日米共同関係の業務に多く従事したが、その際には海自の実力行使を「武器使用:use of weapon 」と「武力行使:use of force」に分けて常に説明していたが米軍関係者はいつも理解できず頭を傾げていた。

日本以外の軍隊の実力行使は全て武力行使:use of forceであり、その程度は交戦規程(Rules of Engagement)でコントロールされる。 

すなわち軍隊の武力行使=交戦(Engagement)であり、これは国際社会の常識である。

そして武力行使は平時であろうが、緊迫時であろうが、開戦後であろうが、ROEによってその程度、範囲がコントロールされる。

政府方針が全面戦争をも辞さない毅然とした対応であればそのような基準が示され、事態のエスカレートを避けるという政府方針であれば極めて慎重な基準が示される。

各国の思惑によって使用武器の種類、限度も異なるために戦時国際法、慣習法が存在している。


野田首相は、特別措置法や(海外派遣の)一般法という段階ではないとも述べ、現行法の枠内で対応する考えを表明し、検討すべき自衛隊の活動として「戦闘状態のときは限界があるかもしれないが、その前後にできること」と表明されたと言われる。

CVステニス、リンカーン

米海軍はすでに空母2隻(ステニス、リンカーン)をアラビア海に展開させ、英仏海軍部隊も行動を共にしている。

「戦闘状態のときは限界があるかもしれないが、その前後にできること」という玉虫色の発言は実力部隊の派遣を真剣に検討されている自衛隊の最高指揮官としては不適切である。

従来の範疇で日本独自の制限を加えて後方支援的に派遣するのか、多国籍軍の一員として派遣するのか、いずれの場合でも今回の事態に際しては派遣部隊に対する防衛出動を下令し、武力行使の基準を示し、あらゆる段階、事態に対応できる細かい派遣・作戦計画を立てて派遣しなければ大変な結果になるのは容易に想像できる。

また、自衛隊法に定める防衛出動時の海保の統制についても考慮し、必要な人員、部隊を自衛隊の統制下にいれる検討も必要である。

武器使用の足かせで派遣態様を検討する従来の枠組みからそろそろ脱却すべき時である。

自国の軍隊の派遣の枠組みや武力行使の範囲、程度を決定するのは国内法の武器の使用制限ではなく、日本国の国益及び国家方針であるのは当然である。

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