環太平洋経済連携協定(TPP)議論に欠けているもの
野田首相が交渉参加を表明した環太平洋経済連携協定(TPP)に関しての国会議論、マスコミ論説が活発化してきた。
依然として自由貿易主義対保護主義という構図の舞台での議論であり、TPP参加による日本の国益の本質的な議論がなされていない。
企業でいえば
関税撤廃や市場開放という舞台での対象品目やコスト管理とかキャシュフローの面を中心とした議論での賛成、反対のディベートである。
もっと本質的な企業理念、創業理念という屋台骨にも匹敵する日本独自の文化、社会構造、日本民族の価値観の維持、変更という本質的な面での議論がなされないのが疑問である。
経済界、農業界等はそれぞれの利害、得失で意見を言うのは当然である。
また米国も国益に沿って米国流の制度化を要求するのは当然である。
本質的な制度、価値観を守り、国益を維持するのが政治の役割ではないのか。
約3千年脈々と続く世界唯一のすばらしい独自の文化、社会制度、価値観をどこまで変えて欧米文化、社会構造に適合させるのか。
この点を民主党政権はどのように考えているのか理解できないところに政府の本質的な問題がある。
約20年前の日米構造協議で日本独自の制度の変更を求められ、日本民族の精神構造もアングロサクソンの個人主義、能力主義に変わってきた。
農耕民族の和と献身の徳目に立脚した終身雇用制度、善意の談合制度もあたかも悪の制度であるかの如く洗脳され現状の社会構造に至っている。
終身雇用と談合こそ日本ならではの和と助け合いのすばらしい文化であり日本の組織力の強みであったのではないか?
大東亜戦争後の被占領期間を除く約2700年もの間、独裁のない庶民中心の社会を維持してきた日本はまさに世界遺産ともいえる文化と制度を構築してきた。
能力による格差は受容しつつ皆が繁栄する助け合いの精神が具現化された日本独自の諸制度は現在でも地方の公共事業の地元業者の優先制度、医療制度等多くの部門に残っており、これらの制度は日本民族のみが理解でき、維持できる制度である。
政府は自由化対保護、対象品目の範囲という単純な視点のみではなく、太古から脈々と維持してきた日本独自の制度、価値観を守るという発想に立った舵取りをするべきである。
-------------------------------
↓日本独自の文化、制度を守るべきと思われる方は、クリックお願いします!


人気ブログランキングへ
郷什塾は → ここから訪問できます!
- 関連記事
-
- 憲法記念日に思う! / 憲法改正と教育改革の推進を! (2012/05/03)
- 北朝鮮のミサイル発射に対する官邸対策室の醜態 / クライシスアクションマネージメントは政治家には無理 (2012/04/17)
- 北朝鮮の衛星打ち上げ騒動に喝!政治・外交ショーか? (2012/04/12)
- 豪華客船「コスタ・コンコルディア(Costa Concordia)号」の座礁 / 不可解な事故 (2012/01/17)
- 澤穂希選手がアジア人史上初のFIFAバロンドール賞を受賞 / 日本の誉、誇り (2012/01/10)
- 品格も節操もない韓国李大統領の来日首脳会談 / 慰安婦問題で野田総理に泣きつく (2011/12/19)
- 心に沁みたブータン国王の国会演説全文 / 日本人としての誇りと自信を持て! (2011/11/22)
- 環太平洋経済連携協定(TPP)議論に欠けているもの (2011/11/16)
- 相も変わらない管前首相/四国お遍路の馬鹿さ加減 (2011/10/05)
- NHKの姿勢を疑う。/天皇家を王家と表現 (2011/08/30)
- 管首相の無為無策、無節操な政治手法 / 筋金入りの市民運動家 (2011/06/28)
- イージス艦「あたご」と漁船「清徳丸」の衝突事案/横浜地裁判決に思う。 (2011/05/19)
- 建国記念の日 / 紀元節に思う。 (2011/02/11)
- 横須賀線の混雑/すばらしい日本文化! (2011/02/09)
- 和を以て尊しとなす (2010/10/19)
スポンサーサイト