福島原発貯水槽漏水、配電盤火災にみるリスク管理の甘さ

上の写真は福島第1原発の汚染水漏れについて記者会見する東京電力の広瀬直己社長(左)と同電力福島復興本社の石崎芳行代表である。(福島県楢葉町のJヴィレッジ、2013年4月10日午後3時53分)
福島原発の地下貯水槽の放射性汚染水が漏れている問題で、東電は10日、貯水槽7基の汚染水を地上のタンクに6月までにすべて移すと発表した。
東電の広瀬直己社長は10日、福島県楢葉町の福島復興本社で記者会見し、
「社会に与えた影響が最も深刻な事故と受け止めている。あらゆる資源を総動員して、対処しなくてはならない」
「ろ過水タンクに(汚染水を) 持っていくというのが喫緊の対策」
と会見していた。
記者会見の様子からは緊迫感も自戒の念も感じない何か他人事のような姿勢を感じたのは私だけであろうか?
緊張感のなさにも呆れてしまった。
先日の配電盤ショートによる停電時の対応についても東電の関係者が「小動物」が原因か調査中との会見を行っていたが呆れるばかりであった。
今回の漏水事故の貯水槽は地面に掘られた穴の上に、粘土質のシート1枚と、ポリエチレンシート2枚を重ねて漏水を防ぐ構造になっており、粘土質のシートは水分を含むことで膨張し、水を通さなくなる仕組みで、ポリエチレンシートは厚さ1・5ミリの丈夫な素材だという。
そもそも緊急時に応急的に作った野外の配電盤、地下貯水槽を2年あまりの間、堅牢な本設備も構築しないままに放置していたこと自体大きな問題であり、これだけ非難を浴びても東電の後手後手の対応と処置はしていたが「想定外」であったと言わんばかりの体質は未だ全く変わっていない。
緊急時の応急対処と長期的、本格的な措置の分別もできない東電の体質は由々しき問題であり、政府は主導して抜本的な態勢を組む必要がある。
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